『君の名は。』のラストはどういう意味ですか?

質問:新海誠監督のアニメ映画『君の名は。』のラスト、瀧と三葉が東京の階段ですれ違う場面で互いに「君の名前は?」と訊ね合うところの意味がよくわかりません。記憶が消える設定のなかで結末では二人は互いを思い出したのでしょうか?

A1: 公式的解釈
映画の展開では彗星と入れ替わりの影響で時間軸がずれ、記憶が薄れていきます。しかし最後の場面は「完全な記憶の回復」を描くというよりも、互いに強い既視感や感情の残像を覚えていることを示しています。名前そのものが完全に蘇ったかは描かれませんが、確かな縁を感じ取った二人が再会した、という終わり方です。

A2: 別解釈(感情の保存)
一部の解釈では、名前や事実の記憶が全て戻ったわけではなく、出会いと経験が心に残り「誰か特別な人がいる」という感覚だけが先に戻ったと考えます。つまり言葉で確認する行為そのものが、忘れていた記憶を呼び起こすトリガーになっているという見方です。

A3: 観賞のコツ
結末の細部を厳密に解釈するより、作品が描く「時間と縁」「思い出と感情の断片」を感じることをおすすめします。二度観ると伏線や音楽、映像表現が結末の印象を補強してくれます。追加資料(小説版や監督のコメント)も参考になります。

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