質問:デスクワーク中心で慢性的な腰痛が続いています。朝起きたときや長時間座った後に特に痛みが強く、簡単なストレッチや湿布でなかなか改善しません。普段の対処法や改善のためにできること、病院を受診する目安を教えてください。
A1(自分でできる対処法):姿勢改善とこまめな休憩が基本です。座るときは腰の湾曲を保つクッションやランバーサポートを使い、モニターは目線の高さに。1時間に1回は立ち上がって軽い歩行や腰回しを行いましょう。簡単なエクササイズは骨盤後傾・前傾を意識したペルビックティルト、膝抱え(片膝ずつ胸に引き寄せる)や大腿裏(ハムストリング)のストレッチ、腹筋と背筋の軽い筋力トレーニング。冷却は急性の激しい痛み、温めは慢性のこり感に有効です。市販の鎮痛消炎剤は短期使用なら症状軽減に役立ちますが、長期的な頼り過ぎは避けましょう。
A2(受診の目安と考えられる原因):症状が数週間(目安4〜6週)続く場合、痛みが強く日常生活に支障がある場合、あるいは脚のしびれ・脱力、足の感覚障害、排尿排便障害、発熱や体重減少を伴う場合は速やかに整形外科や脊椎外来を受診してください。椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折(特に高齢者や骨粗鬆症の人)、慢性筋・筋膜性腰痛などが考えられ、必要に応じて画像検査(X線、MRI)や神経学的検査、理学療法が行われます。
A3(予防と生活習慣):普段から有酸素運動や体幹トレーニングで筋力を維持し、体重管理と禁煙も重要です。椅子やデスクの高さ調整、クッションやフットレストの利用、立ち作業の導入で負担を分散しましょう。睡眠時は硬すぎず柔らかすぎない寝具と横向きまたは仰向けで膝下にクッションを入れるなどの工夫を。急性の強い症状や神経症状があれば早めに専門医へ相談してください。
